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S-10 水中航走式機雷掃討具(04式機雷掃討システム)は、日本の防衛省技術研究本部が開発した機雷掃討用の遠隔操作無人探査機(ROV)。従来の機雷探知機・可変深度ソナー・機雷処分具の機能を兼ね備えたものとなっている。 == 来歴 == 対機雷戦においては、かつては掃海(sweeping)が大きな比重を占めていたが、機雷探知機の性能向上とともに、爆発物処理の手法による掃討(hunting)が注目されるようになった。その手法としては、当初は水中処分員による人力作業に依存していたが、人員喪失のリスク低減のため、遠隔操縦・自走式の機雷処分具による代替が模索されるようになった〔〕。 海上自衛隊でも1968年(昭和43年)より自走式処分具の開発に着手して、75式機雷処分具S-4として制式化、はつしま型掃海艇(51MSC)で装備化した。続いて、イメージング・ソナー(超音波水中映像装置)や低光量ビデオカメラなどのセンサーを搭載したS-7が開発され、中深度用の1型はうわじま型(63MCS)、深深度用の2型はやえやま型(01MSO)で装備化された。また自衛隊ペルシャ湾派遣時の戦訓を受け、すがしま型(07MSC)では、誘導電線に光ケーブルを使用し、電源を内蔵して運動性能に優れたフランス製のPAP-104を輸入により装備した〔〔〕。 一方、1980年前後より、アメリカのMk.60 CAPTOR、ソ連のPMT-1をはじめとするホーミング機雷が出現しはじめた。CAPTORは小型の誘導魚雷を収容したカプセルを機雷として敷設するもので、従来の機雷よりもはるかに広大な攻撃範囲を発揮することができ、したがって、その攻撃範囲の外からの処分が求められるようになった。これに対抗するため、1990年代より、欧州を中心に自航式可変深度ソナー(PVDS)の開発が模索されるようになった。トムソン・シントラ社では、ダブル・イーグル機雷処分具をもとに、処分用爆雷のかわりにTSM2022ソナー(捜索用165Hz、類別用400kHzの二帯域ソナー)を搭載したVERSUSを開発した。しかし同機をはじめとする欧州機は、いずれも機雷処分機能を備えておらず、発見した機雷を処分するためには別の機雷処分具を併用する必要があった。このことから、機雷処分具と自航式可変深度ソナーを兼用できる世界初の実用機として国産開発されたのが、本機種である〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「S-10 (水中航走式機雷掃討具)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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